種類

Q&A

皆さまから寄せられたしょうゆに関するご質問の中から、特に多いものについてお答え致します。日本人にとってなじみの深いしょうゆにも、まだまだ知られていない情報がたくさんあります。しょうゆの深い魅力にふれてください。

しょうゆの種類に関するQ&A

しょうゆにはいくつの種類があるのですか?

日本農林規格(JAS規格)では、「こいくち」「うすくち」「さいしこみ」「たまり」「しろ」の5種類に分類しています。

5種類のしょうゆの使い方は違うのですか?

それぞれ特徴のある味わいを持ち、それらを生かしたいろいろな使われ方をしています。

・こいくち
現在、日本のしょうゆ消費量の約8割を占めるしょうゆ。つけ、かけ、煮もの料理や合わせしょうゆにも適しています。

・うすくち
色が淡く、料理の色や味わいを生かす関西料理に欠かせないしょうゆです。

・たまり
トロリとしたコクのある味が特徴で、「さしみだまり」と言われるように、つけしょうゆに使われるほか、照り焼き、煮物、せんべいなどにも適しています。

・さいしこみ
「甘露しょうゆ」とも呼ばれ、色も味も濃厚なしょうゆです。つけ・かけしょうゆに最適です。

・しろ
うすくちしょうゆより、さらに色の薄いしょうゆです。料理のでき上がりをうすい色に仕上げたいときに使われます。

しょうゆに「特級」や「標準」といった表示がありますが、どういう意味ですか?

日本農林規格(JAS規格)では、しょうゆを「特級」「上級」「標準」の3段階にわけ、それぞれの段階ごとに色度、全窒素、無塩可溶性固形分、アルコールなどの規格を設定しています。このうち、最も重要なものは全窒素分です。これは、しょうゆの旨味の素である各種のアミノ酸には窒素が含まれているので、全窒素分を計ることによってアミノ酸の量が推定できるためで、この数値の高低によって等級が決められています。ちなみに特級と特選の違いも窒素分で表し、特級より窒素分が10%以上多い(こいくちで窒素分1.65%以上)しょうゆは「特選」、20%以上多い(こいくちで窒素分1.80%)しょうゆには「超特選」の表示をしています。ただし、この特選、超特選の表記は任意であるため、全窒素の含有率では超特選基準のものでも「超特選」の表示をしていないものもあります。

うす口しょうゆは「薄口」それとも「淡口」?

しょうゆの場合は「淡口」と書くのが一般的です。「薄口」と記述すると「濃口」しょうゆよりも「味が薄い、塩分が薄い」しょうゆという誤解を与えかねないため、しょうゆ業界では古くから「淡口」を使用しています。うすくちしょうゆの本来の特徴の一つである「色が淡い(あわい)」ということから「淡」という文字を使います。

「減塩しょうゆ」と「うす塩しょうゆ」の違いは何ですか?

いずれも生活習慣病の予防を心がけている人たちに適したしょうゆです。それぞれ食塩の低減割合によって呼び名が違います。「減塩しょうゆ」は通常のしょうゆの50%以下(9%)、「うす塩しょうゆ」は80%以下(13%)です。「減塩しょうゆ」と一般のしょうゆのちょうど真ん中くらいの塩分のものが「うす塩」です(あま塩しょうゆ、あさ塩しょうゆという名前のしょうゆも同じです)。減塩しょうゆは通常のしょうゆを製造後、塩分だけを特殊な方法で取り除き、旨味、香りなど、他の成分はそのまま残してつくります。減塩食を必要とする人、塩分の取り過ぎが気になる人など健康志向から減塩しょうゆ・うす塩しょうゆを使う人が増えています。

塩分が低いのに減塩しょうゆはどうして価格が高いの?

しょうゆの製造過程で雑菌が繁殖しないためには、適切な塩分が必要です。そのため減塩しょうゆには、いったん通常のしょうゆをつくってから塩分だけをおよそ半分以下にする工程が必要になります。減塩しょうゆは通常のしょうゆよりも若干高い価格になるのは、そのためです。

しょうゆは地域による味の違いはあるのですか?

しょうゆには地域の嗜好や産品、調理方法の違いなどによって、微妙な違いがあります。赤みの魚の多い東日本でその臭みを消す香りの高いこいくちしょうゆが普及していたり、だしで素材を煮ふくめてしょうゆで仕上げる調理法が主流の関西地域で、うすくちしょうゆが誕生し普及したのも、地域に根差したしょうゆの違いといえます。また古くから中国や韓国の味との接触が多い九州では、甘味の強いしょうゆが使われています。最近は人の移動や交流も多く、地域差は少なくなってきていますが、現在でも各地で地域特性に合わせたしょうゆが作られています。

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