お知らせ

しょうゆを新鮮な状態でお使い頂くために

発信日:2003年11月01日

しょうゆはご承知のように、空気(酸素)に触れると酸化・褐変がすすみ、次第に色が濃くなります。と同時に香味も劣化してまいります(安全上全く問題はありませんが)。使い切る直前の開栓後時間の経過したしょうゆと比較し、新たに開栓したしょうゆの色が非常に淡く、しょうゆ本来の食欲をそそる香りに満ちていることは、皆さん経験済のことと思います。開栓直後がしょうゆ本来の色・香・味なのです。毎日少しづつ色が濃くなり、香味が劣化しているため気がつきづらいだけといえます。

 

開栓前のしょうゆは、容器上部に空間がありますが、そこに含まれていた酸素は製造後間もなく消費され、その後酸化による変化はありません。ご家庭ではしょうゆをテーブルに出して、毎日少しずつ使用しますが、開栓することにより空気が入れ替わり、新たな酸化・褐変が開始されます。しょうゆの使用と共に、容器内に入り込む空気の量も増加し酸化・褐変が加速されます。

 

それでは、開栓後のしょうゆを酸化・褐変による劣化から守り、美味しくしょうゆを使い続けるにはどうすれば良いでしょうか。既に、お気づきのことと思いますが、空気(酸素)に接触させないことです。酸素がなければ、酸化・褐変は起こりません。具体的な方法を次にご紹介いたします。

1リットルのPETボトル容器入りのしょうゆを購入したとします。開栓時、小型の卓上しょうゆ差しに採り、残りは500~200ミリリットル程度のガラス壜で首の細い容器に、静かに小分けします。ポイントは容器内の空気量を少なくするため、しょうゆを満量近くまで入れることです。スクリューキャップをしっかりと締めてください。この状態ですと直射日光を避ければ、多少高めの室温に放置しても殆ど酸化・褐変による香味の劣化は起こりません。 一方卓上しょうゆ差しに採ったしょうゆは、空気と自由に接触できる状態にありますから、酸化・褐変を避けることは不可能です。しかし、その速度を遅くすることは可能です。 酸化・褐変の速度は温度が10℃上がると2倍になるといわれております。仮に室温が27℃、 冷蔵庫の庫内温度が7℃としますと、20℃の温度差となります。従って、冷蔵庫内保管は室温保管と比較し1/2×1/2=1/4の劣化速度となります。使用中の卓上壜、しょうゆ差し等は冷蔵庫に保管なさることをお勧めいたします。

小人数のご家庭では、1リットルのしょうゆを使いきるのに1ヶ月以上かかる例が少なくありません。一寸面倒かも知れませんが、いつも新鮮な色や香味のしょうゆをお使い頂くために、お試しください。尚、室温放置のガラス壜のキャップは、温度変化が激しい場合は抜けてしまうことを想定して、スクリューキャップ(ねじ込み型)をお勧めします。

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