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「しょうゆこうじ」ってなんですか?

発信日:2012年08月29日

最近は、米こうじに食塩水を加えた「塩こうじ」や、食塩水の代わりにしょうゆを加えた「しょうゆこうじ」がブームとなり、脚光を浴びています。

しかし、私たちしょうゆ製造に携わる者からすると、「しょうゆこうじ」とは、しょうゆを作る最初の工程で大豆と小麦に麹菌をはやしたものをさします。下の図のように、蒸した大豆と炒って砕いた小麦と麹菌を混ぜ、高温、多湿の室(むろ)と呼ばれるところで麹菌をはやしたものです。写真も載せましたが、大豆と小麦の表面に麹菌がびっしり生えたもので、ブームとなっている「しょうゆこうじ」とは似ても似つかないものです。この「しょうゆ麹」に塩水を加え、発酵・熟成後、搾ったものが「しょうゆ」となります。

どちらも「しょうゆこうじ」と呼ぶため紛らわしいのですが、文字にすると、しょうゆ製造においては「しょうゆ麹」で、「麹」の字が使われますが、最近ブームのものでは「糀」、「麹」あるいは「こうじ」も使われています。

このように、しょうゆ製造工程における「しょうゆ麹」と、最近ブームとなっている「しょうゆこうじ」は全く異なるもので、この機会に違いを知っていただければと思います。

また、さらに「しょうゆこうじ」を介して、しょうゆに興味を持ってもらえるようになれば、私たちしょうゆを製造する者にとって、とてもうれしいことです(ホームページにしょうゆに関する情報が載せてありますので、ご興味のある方はご覧ください)。

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