第4回醤油名匠

醤油の醸造メーカーが佃煮メーカーに転身。それゆえに、醤油への技術とこだわりが製品に息づいている。佃煮メーカーとなった現在では数100種類にも及ぶ佃煮を製造。高価な食材で造る「真昆布佃煮」は今でも少量が手造りされている。北海道産の肉厚の高級昆布を素材に、2年の歳月をかけ醸造した再仕込醤油を白ザラメだけで味付け炊き上げる贅沢な一品。真昆布の上品な味、甘さと再仕込醤油の持つ甘さがよく合い、醤油の味・香り・色をしっかり吸収すると共に、きれいな色が出る。真昆布は食感が命。その希少の味を厳選された再仕込醤油が支えている。

創業70年の醤油醸造蔵。醤油の特性を知り尽くした蔵元にしてはじめてでき得た「醤油さぶれぃ」。材料を混ぜ合わせつつコクのある再仕込醤油を加える。試行錯誤の結果、サブレには濃口醤油ではなく、再仕込醤油しかありえないという結論に達した。パウダーにバター、醤油、砕いたアーモンドを加え、生地に型抜き、最後に醤油を混ぜた卵を塗り焼き上げる。醤油サブレだが、醤油味が立ち過ぎない様、サジ加減が最も難しいという。醤油はしょっぱいというイメージを払拭するため、また、醤油離れした若い世代にもう一度、醤油の美味しさを知らしめようと考案した。