財団法人日本醤油技術センターしょうゆ情報センター

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しょうゆの規格とは

しょうゆの規格は官能と成分で決められています。しょうゆの種類によって、その特性や、うま味成分の指標である窒素分、色のこさ、薄さなどを数値として決めたものです。

1)官能  (表-1参照)

官能検査でしょうゆの特性である色・味・香りなどを厳しくチェックし、合格するすることが必要です。検査は(財)日本醤油技術センターが実施する「醤油官能検査員認定試験」に合格した者が行います。しょうゆは5種類それぞれに、色・味・香りの総合的な特性をもっています。個々の特性をわかりやすく表わすために、しょうゆの生産量の約8割を占めるこいくちしょうゆと比較してみます。

表-1 しょうゆの特性

特性 こいくち うすくち たまり さいしこみ しろ
色度(番) 透明感のある明るい赤橙色(色度10〜13が一般的です) こいくちより淡い(こいくちと比較して約1/3の淡さです) こいくちよりかなり黒味がかっている(こいくちと比較して数倍こくなっている) たまりと同程度(こいくちと比較して数倍こくなっている) 美しい琥珀色。5種類の中で最も淡い(こいくちと比較して約1/5の淡さです)

(%)
味の基本的な
成分
窒素分 1.5〜1.6 1.15〜1.2 1.6〜3.0 1.6〜2.5 0.4〜0.6
エキス分 16〜19 14〜16 16〜27 21〜31 16〜24
食塩分 16〜17 18〜19 16〜17 12〜14 17〜18
香り
(HEMF:ppm)
しょうゆの基本となる香り
HEMF(甘いカラメル様の香り)
200
うすくち、さいしこみ、たまり、しろの順にHEMFの香りは少しずつ弱くなってきます。
味の基本的な成分である窒素分、エキス分、食塩分数値は特級実績値(財)日本醤油技術センター資料
※色度の番数は「しょうゆ標準色」の番数です。(表-2しょうゆの種類と等級・成分等参照)

2)成分

成分は全窒素分、無塩可溶性固形分、直接還元糖の分析を行い、規格値の範囲に、また、色度については「しょうゆの標準色」に照らしてその範囲内に入っていることが必要です。

表-2 しょうゆの種類と等級・成分等(規格値と実績値( )内)

種類 等級/成分等 全窒素分(%) 色度(番) 無塩可溶性固形分(%) 直接還元糖(%)
こいくち 特級 1.50以上
(1.50〜1.60)
18未満
(10〜13)
16以上
(16〜19)
上級 1.35以上
14以上
標準 1.20以上
うすくち 特級 1.15以上
(1.15〜1.20)
22以上
(30〜32)
14以上
(14〜16)
上級 1.05以上
12以上
標準 0.95以上
18以上
たまり 特級 1.60以上
(1.60〜3.00)
18未満
(1〜2)
16以上
(16〜27)
上級 1.40以上
13以上
標準 1.20以上
さいしこみ 特級 1.65以上
(1.65〜2.50)
18未満
(1〜2)
21以上
(21〜31)
上級 1.50以上
18以上
標準 1.40以上
しろ 特級 0.4以上
0.80未満
(0.40〜0.60)
46以上
(51〜53)
16以上
(16〜24)
12以上
(12〜21)
上級 0.40以上
0.90未満
13以上 9以上
標準 10以上 6以上
しょうゆのJAS規格及び( )内実績値は(財)日本醤油技術センター資料
※成分の表わし方:しょうゆの成分量は通常100mlあたりに含まれる成分の量(g)で表します。たとえば、全窒素分1.50%というのは、1.5g/100mlを表します。
※色度の番数は「しょうゆの標準色」の番数です。番数が小さくなるほど色がこくなり、番数がおおきくなるほど色は淡くなります。
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しょうゆの等級の種類

しょうゆの等級(品質基準)には、特級、上級、標準の3段階があります。

JASの認定工場でつくられ、JAS規格に合格したしょうゆはJASマークをつけることができますが、非認定工場の製品にはJASマークはつけられません。したがって、しょうゆにはJASマークのついているものとついていないものとがあります。ただし、認定工場の製品にはJASマークをつけるか、つけないかは任意とされています。
JASマークのついているものには「特級」「上級」「標準」のいずれかの表示がしてあります。(下段のJAS品質標準マーク)「特級」の表示は本醸造方式のしょうゆと、特例として「さいしこみしょうゆ」の混合醸造方式に限って認められています。しょうゆのうま味成分であるグルタミン酸やその他多くのアミノ酸類は、必ず窒素分を含んでいるのが特徴です。したがって、しょうゆ中の窒素分の多いものほど、うま味のあるしょうゆということがいえます。また、色の度合いや無塩可溶性固形分(エキス分)、直接還元糖などの分析値及び官能検査についても品質標準に合格していなければなりません。5種類のしょうゆの等級(品質基準)と窒素規格値(成分量)等は表-2.に詳しく載っています。

JASの品質標準マーク

JASの品質標準マーク
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特選と超特選の違い

「特選」や「超特選」とは、「特級」のなかでも、うま味成分の窒素分またはエキス分がより多く含まれているしょうゆです。

しょうゆは、JAS規格により、「特級」「上級」「標準」に分けられています。そのうち特級だけに「特選」「超特選」という表示を使うことができます。
特選という表示はこいくち、たまり、さいしこみしょうゆでは、うま味成分である窒素分、うすくち、しろしょうゆでは無塩可溶性固形分(エキス分)がそれぞれの特級に比較して10%以上多いものに表示することができます。 超特選の表示については、さらに多く20%以上多いものとなっています。

表-3 特選・超特選の表示規準

用語 等級 種類 基準
特選 特級 こいくち、たまり、さいしこみ 特級の窒素分の1.1倍以上
うすくち、しろ 特級のエキス分の1.1倍以上
糖の添加不可
超特選 特級 こいくち、たまり、さいしこみ 特級の窒素分の1.2倍以上
うすくち、しろ 特級のエキス分の1.2倍以上
糖の添加不可
※5種類のしょうゆの特級の窒素分、エキス分は表2を参照。
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